信頼が欲望に…聖職者が「性食者」に墜ちるとき
県青少年健全育成条例違反で逮捕された佐藤容疑者だが、さいたま地検川越支部は児童福祉法違反罪に容疑を切り替えて起訴した。
「1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金」である県青少年健全育成条例違反に対し、児童福祉法違反は「10年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金」。検察は佐藤容疑者の悪質性をより重視し、児童福祉法違反罪での起訴に踏み切ったとみられる。
佐藤容疑者の悪質性を顕著に物語るのが、「自分を信頼しているので拒まないと思った」という供述だ。
女子高生から信頼されていると勘違いした佐藤容疑者は、わいせつ行為を確信犯的にやっていたといえる。自分の欲望を正当化するための理由として、「自分は女子高生から信頼されている」と考えたとも言えるだろう。
佐藤容疑者が逮捕される2日前の5月29日、同じ埼玉県熊谷市にあるさいたま地裁熊谷支部では、1人の元校長が法廷に立っていた。肉体関係を持った教え子に脅迫メールを送ったとして逮捕・起訴された川口市立川口高校元校長、市川和夫被告(56)だ。
市川被告は法廷で、教え子の女性と肉体関係を持った理由を「彼女を支えるため」などと供述。信頼する自分の影響を受けたおかげで「卒業時はすばらしい生徒になった」などとも得意げに話した。
「男性教師が女子生徒を指導する場合、『疑似恋愛をしろ』と言う人もいる。恋愛と一緒で、好かれた方が信頼を得て指導がスムーズにできるからだが、中には信頼を得たことに甘えて自分を制御できなくなる教師もいる」(教師経験者)
指導のための“恋愛”である現実に目をそむけ、「盲目な恋」にひた走る教師。さらに信頼=支配とでも勘違いし、自分の欲望をぶつけても“安全な”相手と思いこんではいないだろうか。
聖職者が「性食者」に墜ちる背景には、そんな論理が潜んでいるのかもしれない。
性犯罪に類するワードで検索したときに少しでも犯罪による刑罰などの記事を表示させ、性犯罪を抑止する目的で、性犯罪に関する記事を抜粋。
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